あの方の歴史 8
シャネルは何100回となく、自らに問いかけをしたにちがいありません。
答えはいつも同じだった。
挑戦すると。
なぜなのだ。
戦争が終わったパリへは、男たちがクーチュール界に君臨し、女に再びコルセットをつけさせ、ロングスカートやフレアースカートをはかせていました。
またもや、勝手気ままに女を飾りものあつかいにする。
シャネルにはそれが許せなかった。
「それでは、今まであたしのしてきたことは水の泡でしかない」。
復讐の精神はむらむらと燃え上がり、彼女はスイスで歯ぎしりしていました。