あの方の歴史 4
挑戦する女。
毒舌で、喋りだすととどまることを知らなかったシャネルが、何重もの意味をもって沈黙していた時代。
その沈黙の底から、根源に立ち戻り、今度こそはクーチュール一筋に生きぬこうとしていたひとりの女自身の姿とその過程に触れていかなければ、彼女の最大のアイテムともいうべきシャネル・スーツには近づけないからです。
もし私が、シャネルのような立場にいたとしたら、七十の坂を越えて、なおカムバックを決意するだろうか?。
時どき、こんな大それた設問をすることがあります。
答えはもちろんノンだ。
シャネルが強引に店を閉めてから15年がたっていました。