あの方の歴史 3
彼女の行動はクーチュール界から裏切りとして非難されました。
くびになった従業員はどうやって暮らすのだ。
それでもなんでも、シャネルは断固ノンと言いつづけた。
生れ故郷のオーヴェルニュの山の噴火のように、彼女はすべてを破壊し、過去をうめてしまおうとした。
運命が追い討ちをかけるなら、早手まわしに攻撃することだ。
それが復讐のしかたというものだ。
だがやがて、シャネルは今度は自らつくり出したあやまちによって苦しむ羽目になるのだが、今のところはそれは知らずに、パリのオテル・リッツの部屋で、あまりうまくない歌を唄っていました。